高校に入学した日
問題児ばかりだった高校に入学した日の事を書いてみる。
僕は、弱小の少年野球と比べ、中学ではなかなかの名門クラブチームのキャプテンで4番を務め、全国大会も準優勝し、数校の高校からのお誘いもあり、自信満々で横◯高校に入学した。
僕は、中学時代、全員キャプテンが最強説を常にみんなに推奨していた。
野球は、チームスポーツだ。部員一人一人に役割がある。
ヒットで塁に出るやつ
バントで走者を送るやつ
ホームランや長打でランナーを返すやつ
ランナーコーチャーと言って走者の判断を請け負うやつ
ベンチでヤジを送るやつ
守備で試合に貢献するやつ
チームを盛り上げるムードメーカー的なやつ
チームの道具などの管理を行うやつ
その他etc...
あげればきりがないほど、役目は沢山ある。
全員にチームをまとめろという話ではない。
話し合いに議長が何人もいたら話はまとまらないだろう。
僕は、キャプテンとしてチームが勝つ事とやらしい事だけを常に考えていた。
だから勝つためには、自分は何をしなければいけないのか、そればっかり考えていた。
時には、自分の気持ちを押し殺して役回りに徹しなきゃいけない時もあるだろう。
本当は、試合に出たい。でも、その気持ちは練習では思いっきり出していいものの、試合になったらサポートに回らなくてはいけないこともあるだろう。
個人の考え方からチームを見る考え方に変わった時、人はまたそのフィールドで生きる道を見つけられるのではないかと思う。
それは世の中でも同じで、チーム=世界に変えただけではないかと最近よく思うようになった。
なぜ、こんな話をしているかというと、僕らは入学時かなり調子に乗っており、問題児ばかりで先輩なんて潰してやるという勢いで高校に入学した。
入学当初、引率をして下さる方がいた。
い◯さんというその方は、見た目は完全にマークハント。
目つきは、人を裕に100人は殺している目をし、あまり言葉も発しない。
この人はコーチなのか、それとも犯罪者なのか、僕ら入学生に先輩という認識を持つものは一人もいなかっただろう。
ふと、移動中にい◯さんが人を殺す目をして発した言葉を今でも忘れない。
『監督さんが白いものを黒と言ったら黒だから。それが守れないやつは辞めろ』
殺されると思い、いや殺されるどころの騒ぎではない、殺された上にそのままその場で食べられる危機感さえも感じ、
は、は、は、はい。。。としか言えなかった。(怖すぎて腹の中でも余計なことを考えたら殺されると思うレベル。)
この人は犯罪を犯して監督に助けられ相当の恩義があるコーチだと確信した。
入って早々辞められるか。と、歯を食いしばりルールに従った。
沢山のチームから調子に乗るやつらが入学する横◯高校は、そいつらを統制するために、最初にある程度のルールを設ける必要があったのだろう。
この引率して下さった、い◯さんは、実は一学年上の先輩であった。
今となったはただただ優しすぎる先輩だ。
現在は、プロゴルファーを目指し、日々練習に励んでいる。
い◯さんが犯罪者かのような井出立ちで僕らに接してくれたおかげで、ビビリ上がり、ルールに従い、平和な高校生活が送れたのだと、今になり、い◯さんの大切さをしみじみと感じている。
そんな役回りを引き受けてくれた、い◯さんに感謝の意を表してここにブログを書きました。
そして、チームというくくりを取っ払い、世界に対して自分が何をすることができるのかをもっともっと突き詰めて考えていきます。
そんなたくさんの人たちの思いや協力があり、良い思いをすることができたんだなと痛感しました。
※い◯さんに許可を取らず記事を書いているので、個人の画像は控えさせていただきます。
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