某◯スポの記者
ふと思い出したので書いてみる。
甲子園に出ると試合前に取材タイムが設けられる。
室内練習場に背番号順に整列をして、確か10分間(5分かな?)記者の取材に応える。
時間になると一気に記者が入ってきて、エースやキャプテン、注目選手や前の試合で活躍した選手を囲んでいく。
僕らみたいな代打でしか出ないベンチウォーマーや背番号二桁の選手には、当然のように記者は寄ってこない。
まともな取材が来たのは、前の試合でヒットを打った時だけだった。
高校に入ってからは、実力で差別されることは当たり前だったし、なんとも思わなかった。
しかし、某◯スポの記者だけは毎回必ず注目選手には目もくれず、
笑顔で「うぃーっす!」っと言いながら、いつも真っ先に自分たちのところに雑談をしに来ていた。
高校生ながらに、この人は俺らに取材が来ないことに気を遣ってきてくれてるのか、それとも生粋のゲス野郎なのか真剣に考えたこともあった。
みんなのおかげで甲子園で優勝することができた(少し自慢)ので、その記者と顔を合わせる機会も増え、最後の方にはすごく仲良くなって、色々なことを聞いていた。
みんなガツガツしてる中、その記者はいつもだるそうにしていて、応援スタンドでも少しアダルトな質問で女子高生にアンケートを取っていたり、俺はまともな記事は書くつもりはないと言っていたり、メモもほとんどしていなかったり、一見マジなゲス野郎だった。
本当にゲスだったのかはわからないが、少し大人の世界を知った出来事だったと今になって思う。
まだ記者続けてるのかな。
良い記事もあれば一つの記事でその人の人生を棒に振らせてしまう場合もある。
その人を思い出したおかげで選手と関わりを持ってる以上、記者に関わらず、周りの人から足元を救われないように選手を守り、選手と共に学んでいくことも大事なことだと再認識させられました。
名前は忘れてしまったけど某◯スポ、暇に付き合ってくれた記者さん今更ですが
ありがとうございました!
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